Date:2020.12.27
木材の伐採から上棟
こんにちは
薄井工務店の丸山です。
10年も前になりますが、当社にて伐採ツアーの企画がありました。
当時のチラシになります。
県産ヒノキの柱 【桧粋】を使い始めて間もないころだったと記憶しております。
チラシの強度試験の写真はその【桧粋】を使っての実験だったと思います。
その時の1棟目がこちらの住宅でした。
今でも当社のカタログにはあちこち出てくる写真です。
注意深く桧粋のカタログみて頂くと木材のカタログにも掲載されてます。
しかしながら当時は当社でも金物工法全盛期で構造材はオール集成だった時代ですね。
当時から無垢材が好きなので多くの仕上げ材に無垢を使って住宅を建てたいと言うご要望頂き家造りのお手伝いをさせて頂いたのですが、どうしても構造となるとこのころの選択肢としてはさまざまなケースを考えると集成材の選択しかなく。
いつかは地元で育った木で構造材から家を提案したい。
そしてなによりも、住まう場所の環境で生まれ育った材木を使うことが、一番地域に適した住宅になりますよと自信をもってご提案できることを夢見てきました。
そんななかで柱だけはそのご提案ができる仕組みが整い始めた頃だったと思います。
伐採ツアーの時の動画も残っておりましたので是非こちらもご覧ください。
よく見て頂くと若かりし頃のスタッフがチラホラと誰だかわかりますか?
残念ながら私はこの時は事務所で留守番でした。
そしてこの時伐採させて頂いた材料を使って仕上げたお宅がこちらになります。
1階から2階まで大黒柱が伸びているのはかなりの見ごたえです。
伐採ツアーでの材木を何人もの職人の技術のを駆使して完成できた1棟です。
別のアングルのこちらの写真も私のお気に入りなのでご紹介です。
船底天井の和室は気品があってとっても落ち着きます。
実はこの写真少し前の住宅になりますが、無垢材を上手に使わせて頂いた住宅はデザインに古さを感じさせないところも良い点ではないでしょか。
今年の新築紹介ですと紹介しても違和感ないかと…
10年前と比べると住宅の金物も進化しました。
当時は金物工法では集成材でないとできないとまでされておりましたが、
技術の向上と共に無垢構造材を利用しても金物工法ができるようになりました。
昔ながらの大工さんの技術による継手も素晴らしいのですが、現在の建築基準法を重視するとどうしても柱と基礎の連結の為などに金物も多く使わなくては行けないことやその為に木材を大きく傷つけなくてはいけないなど問題点も存在しておりました。その解決方法として金物工法【従来の継ぎ手部分を金物にて緊結する方法】になります。
そしてついに今月はすべての構造材から床の合板まで地元栃木県の木材を使って住宅を建てることができました。
もちろ大黒柱には動画にて伐採されたあの木材を採用させた頂き念願の上棟を迎えることができました。
今回は上棟式の時の写真になりますが、近いうちに全体像を掲載したいと思います。
杉の化粧張りなどとっても良い材料が来てくれたので仕上がりが今からとても楽しみです。
今年一年大変お世話になりました。
来年も宜しくお願い致します。