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Date:2019.03.27

集成材を燃やしたらとんでもないことに!!

こんにちは。 薄井工務店代表の薄井です。
このところ、すっかり春らしい陽気になってきましたが、まだまだ朝晩は冷え込むときもありますね~
会社に居ても朝方はまだまだ暖がほしいです。
そんな時は燃料費のかからない薪ストーブがなんともありがたい!
これからの季節は薪をストックする時期なので、今のうちに去年の薪は消化しないと。
 

桧の無垢材と集成材の燃焼実験

さて、今回は普通に家の柱に使っている桧と集成材を燃やし比べてみました。
もちろん薄井工務店では無垢の柱しか使わないので、集成材はサンプルですが。
 
こちらは ↓ 薄井工務店が標準で使用している桧の柱
柱の芯と年輪がよくわかりますね。



 
そしてこちらは ↓ 集成材の柱
5層に分かれていますが、接着剤でしっかりと付けていますので普通の状態では特に割れや狂いは出ていません。



 
上記の写真はサンプル品ですが同じ材料を薪ストーブで燃やしてみました。
柱だけでは火が付きにくいので焚きつけ材と一緒にガンガン燃やしてみたら、衝撃の結果が出ました!
まずは20分燃やしてみた結果がこちら ↓
 
【桧の柱】



真っ黒に焦げていますがまだ原型はとどめています。
木は焦げることで炭化層ができ酸素が入りづらくなるものですから、すぐに芯までは火が届きづらくなります。 大きな木材は焦げたことも計算にした『燃えしろ設計』で部材の大きさを考えたりもします。
 
更に20分後(合計40分)がこちら↓



さすがに40分もすると周りはだいぶ燃えてきました。
でも何とか原型は保っていますね。
乾燥するので中心から放射状にひびが入り少しづつその割れ目から燃えて行きます。
因みに鉄骨は不燃材なので燃えはしませんが、耐火ではないので熱が加われば柔らかくなり強度は落ちます。500度の熱で強度は半分になると言われています。
ぐにゃ~と曲がった鉄を見る事ありありますよね。
 
さて、それでは次に集成材の柱を20分燃やしてみた状況です。
驚きの現実はこちら ↓
 
【集成の柱】
ジャジャジャジャーン!



なんとなんと! 4つに裂けています。
実際に燃やしたのは4層に接着された柱ですが、見事に裂けています。
考えてみれば当たり前のことですが、接着剤ですから熱が加われば溶けます。
溶ければ接着効果も無くなり裂け始めます。
裂ければそこに酸素が入り更に燃えやすくなります。
また、燃えた接薬剤のガスも発生します。
 
 もう一本の修正柱の方はこちら↓



もうこちらは殆ど原型をとどめていません!
つい20分前までは割れもひびもなかった柱です。
 
もう一度、上に戻って桧の柱を見て下さい  ↑ ↑ ↑
 
どうですか皆さん。
今回は小さな薪ストーブで燃やしただけですが、もし実際の火災にあったとき。
どちらが燃え広がるスピードが速いか。一目瞭然ですね。
もちろん火災など起きない事が一番ですが、皆さんも万が一の事を考え必ず火災保険には加入しますよね。
もし、もう少し火の回りが遅かったら! と考えると・・・・
無垢の柱を使う事も大切な保険ですね。

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