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Date:2021.01.24

住宅は鉄骨がいいのか?木造がいいのか?ー無垢の木で家を作る理由ー

山縣です。

 

ブログへの寄稿が久しぶりになってしまいました。

現在、在宅ワークで新築のプラン作成や自社資料の作成をしています。

皆さまもコロナ過でリモートワークや在宅ワークになっている方が

多くなってきていると思いますが、慣れてくるといつでも仕事ができて意外といいものですね!

 

鉄骨 VS 木造 = 無垢材の家

今回は家の骨格の部分である構造材が、

鉄骨がいいのか?

木造がいいのか?

について考えてみます。

また、無垢の木で作る家が一番いい理由も添えてみます。

 

鉄と木の素材性能を比較

平屋住宅

①強度

単純な同一比重当たりのそれぞれの強度は

・引っ張り強度→木は鉄の4倍

・圧縮強度  →木は鉄の2倍

・曲げ強度  →木は鉄の15倍

単純な比強度では木が圧倒的な数値が出ているのがわかります。

 

②耐火性

木が燃えている光景は目に浮かびますが

鉄が燃えている光景はなかなか想像できませんよね

それが正解です!

 

・木は燃えるが表面が炭化してゆっくり燃える性質

・鉄は加熱されると変形する性質

それぞれの素材が持つ性質が違うので木が弱そうに感じてしまいますが

加熱されて耐えられる時間が長いのは木に軍配が上がります。

 

③断熱性

構造材としての強度だけを考慮すると無意味な項目に思われますが

住宅用の素材しては重要な項目です。

◎断熱性が良ければ 快適な環境を作れる

◎断熱性が良ければ 結露が起こりにくくなる

◎断熱性が良ければ 使うエネルギーが少なくなってエコで経済的

だからです。

 

ですがこちらも圧倒的な数値が出ています。

・断熱性→木は鉄の約500倍

木材を原料にした断熱材もある位ですので当然といえば当然ですが・・

④調湿性

・木には周囲の湿度が高い時には空気中の水分を吸収し、空気が乾燥して湿度が低い時には自らの水分を放出することで、常に60%前後の湿度に調節してくれます。

・鉄には調湿性はありません。

 

⑤環境性能

・木は栃木県で沢山産出されており、構造材や内装材・外装材と幅広く使用されている素材です。

また、木はCO2を吸収しながら成長するので、使用することでCO2を固定することができます。

地産地消をすることで循環する素材として高い環境性能を持ちます。

・鉄は鉄鉱石等を海外から輸入しなければ作れません。

また、製造するのに沢山のエネルギーを必要とします。

鉄は溶かして再利用することもできますが、その際にも多くのエネルギーを使います。

 

①~⑤まで素材として比べてみましたが、結局のところ

素材としての性能は全て木が勝っている事がわかります。

 

次に建築物として比較

①耐震性・強度

・昔の木造は地震に弱い部分がありました。

ですが、今は工法が見直されて大地震にも耐える作りが標準化されています。

左が昔の工法        右が現在の工法

震度7が2度あった熊本地震で右の工法で耐震等級3相当の

建物には倒壊はありませんでした。

・鉄骨ははどうか?

一般的な鉄骨は↓のようなプレハブユニットを組み合わせた建物が多いです。

正直、ぱっと見は貧弱そうな見た目ですが

↓のようにボックス状に組み合わせる事で強度が増します。

余談ですが…

プレハブユニット同士を剛接合することで強度の高いラーメン構造を実現しています。

木造は右の壁式構造にすることで高い耐震性が確保されました。

つまり、耐震性・強度は両者引き分け。

 

②断熱性

・木造は木の持つ性質より元々の断熱性が高く・壁式構造のため気密性も高い

・鉄骨は元々の素材が熱を通しやすいため弱点になりやすく、ラーメン構造のため

気密性も確保できない。

※断熱性能を表示している会社が木造で、快適ですよとにごしている会社が鉄骨なのはそのため。

断熱性は木造に軍配。

 

③耐久性

・木造は通気工法や断熱性がよくなったことで壁の中に湿気がたまらないようになり、

シロアリやカビなどに侵食されずらくなり耐久性が上がりました。

・鉄骨も壁内に湿気が残らないように通気工法を取り入れ、

錆が起きずらくなり耐久性が上がりました。

 

どの程度の耐久性を求めるかによって変わりますが

30年~40年程度での比較では耐久性に大きな違いはないと思われます。

 

結果、1勝2分で木造に軍配が上がります。

 

個人的には鉄の檻のような家よりも、木の温もりが感じられる家のが

在宅ワークで長時間いる空間としては快適だと思います。

性能もよくて光熱費安いし。。

 

ではなぜ大手メーカーは鉄骨プレハブ住宅を作り続けるのか?

→工業化しやすく、大量生産ができる。

→製造コストが安く、販売価格を抑えられる。

→工業製品として作れるので、利益率が高い。

こういった企業側の理由があるようです。

 

車で例えると

鉄骨→安くて移動できればOKな軽自動車がいいのか

木造→快適に省エネで乗れるハイブリッド車がいいのか

こんなイメージでしょうかね。

 

※木造でも古い軽自動車みたいな建物ありますが。。

なぜ無垢の木にこだわる必要があるのか?

①健康のため

同じ木材でも集成材には大量の接着剤が使われています。

こういった化学成分は長い時間をかけながら成分が揮発されます。

 

②耐久性

工業化製品として完成された集成材は完成したときが一番性能がある時です。

それに対して無垢材は建物の一部になってから少しづつ強度を増していきます。

自分の世代で建てて壊す前提ならいいかもしれませんが

自分の子供にも残せる資産として考えられるなら無垢材しかありません。

 

③環境性能

環境問題が進んで異常気象が頻発する昨今。循環型社会を目指す中に地産地消があります。

薄井工務店ではSDGsの目標を掲げ、未来の社会に対して責任を持った行動をするため

地元の人・地元の素材・地元のコミュニティを大事にしていきたい。そんな思いがあります。

地元の木材を適材適所に使い、環境を守っていきます。

 

 

 

鉄骨 VS 木造からだいぶ発展した内容になってしまいましたが

共感いただける方はぜひ薄井工務店までご連絡ください!

新築を考えている方

リフォームを考えている方

地元の材料を使いたいと思っている方

地元の会社で働きたい方

どうぞよろしくお願い致します。

平屋住宅
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