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Date:2021.07.08
木材の潜在能力とは?
初めまして、6月から薄井工務店の一員となりました宮田です。
最近はまさに梅雨本番という天気が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
この時期の身体にまとわりつくような湿度、ほんとうに嫌ですよね・・
初投稿なので少しばかり自己紹介をさせていただきます。
設計事務所、工務店に勤め、建築に携わり約35年、その中で「ものづくり」の
楽しさを感じ、特に木造住宅が好きで長年に渡り設計や施工に携わってきました。
20代後半にはまだまだ勉強不足の身でありながも自宅の設計をしました。
(あ~、いまならもっと良い家が造れただろうな~、経験て大切ですよね!)
初投稿の今回は木材(無垢材)についてお話をしてみたいと思います。
① 無垢材とは
一本の原木から角材や板を直接必要な寸法に切り出したものの事。
同じ木材でも接着剤で張り合わせた集成材とは違います。
② 耐久性
鉄やコンクリートに比べると、木材は劣るような感じを受けるかもしれませんが、
日本中に点在する寺社仏閣、特に「法隆寺五重塔」などは約1400年以上も立ち続けて
います。皆さんの周りにも築100年を超える建物もたくさんあると思いますよ。
③ 断熱性能
木の断熱性はコンクリートの役12倍と言われるほどで、周囲の温度に影響されにくい
のが特徴です。夏、木に触れてもベタつくことがなく、冬はほんのりと温もりを感じ
ることができます。
④ 調湿作用
木は伐採された後も呼吸を続けています。きちんとした環境で乾燥した木材は、「平
衡含水率」の状態になり、湿度が高くなると空気中の水分を吸収し、乾燥して湿度が
低くなると内部の水分を水蒸気として空気中に放散します。まさに天然のエアコンで
すよね!
ある調査によると、木造校舎とコンクリート校舎とで、児童のインフルエンザによる
学級閉鎖数を比較したところ木造校舎はコンクリート校舎の役1/3という調査結果があ
ったそうです。
木材の持つ調湿作用が湿度を快適な状態に保つ効果を持っているため、インフルエン
ザ感染が減ったと考えられます。
⑤ ストレスを和らげる
森林浴をすると、リラックスして心地よくなることが多々あると思います。
木材には「フィトンチッド」というリラックス効果をもたらす成分が含まれます。
フィトンチッドとは、絶えず侵入してくる虫や細菌から身を身を守るために、樹木が
自ら作り出し発散している物質で、木の香り・色などのもとになる成分でもあります。
他の植物や細菌などを撃退する働きを持つフィトンチッドですが、人間にとっては
癒しをもたらす効果があります。血圧を下げたり、脈拍の乱れを少なくするなどの
自律神経を安定させる効果が実験で確認されています。
特にマツやヒノキといった針葉樹はフィトンチッドの発散量が多く、免疫力向上に
寄与するとの論文も発表されています。
以上、木材の潜在能力についてお話しましたがいかがでしたか?
今回は少し堅苦しくなってしまいましたが、次回からは家造りのアイディアなどを盛り込んだブログをアップできればと思っています。
これからもよろしくお願いいたします。