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Date:2009.09.26

地盤補強はどこから必要か?

10年前は殆どすることのなかった地盤補強、今では一般住宅でもすることがよくありますが一体どこまでする必要があるのでしょうか?
この地盤補強必要の判断ラインは非常に微妙です。
指示盤の深さ ・ 軟弱地盤の位置厚さ堆積量 ・土質
建物の荷重によっても違います。
一般的にはSS式(スエーディング・サウンディング試験)という調査方法で行ないますが、これは調査会社や報告者によっても判断が異なる場合があり、コメントの内容も微妙なニュアンスです。
・不同沈下の発生が懸念される
・長期的安定性を考慮すると・・・・・
・念のため地盤補強対策を推奨されます
などなど、グレーラインは殆ど黒と判断されるように思います。
少しだけ補強すればいいという見解はなく、OKかNGかです。
NGと言われれば100万からの費用を掛けて補強をするようです。
現在も130万掛けて補強している現場があります。
鉄骨造2階建ての店舗では200万の見積もりが出ました。
ある意味、気の毒でなりません。
絶対に沈下するともしないとも言えませんが、保険みたいなものかもしれません。
プロに絶対危ないよと言われれば、他を諦めてでも補強するかもしれませんが、へたすると地中にお金を埋めているようにも感じます。
これも全て賠償責任が発生するとなれば、調査会社も施工店も設計者も慎重にならざるおえないかもしれません。
確かに長期的な圧密沈下により若干は下がったり、地震による地殻変動による影響も無いとは言えませんが。
現実的には調査が必要とされる以前にも相当数の住宅を普通の布基礎で建築してきた時期がありますが実害を受けてる家は1件もありません。
この問題、本人の意思や好みとはまったく無関係のものです。
好きでお金をかけて補強をする人は一人もいませんから、こういうときにこそ国や地方行政が補助金を出してもらいたいですよね。
もともと国の土地ですし国民は固定資産税を納めているのですから。

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