10年、30年後の未来を見据えた、子どもが思い切り遊べる家
今回のお宅探訪でうかがったのは、もうすぐ築2年を迎えるお宅です。「コの字型の家に住みたい」――そんな家族の夢をかなえ、シックな色合いとたっぷりの光を両立させたお宅は、北海道出身のご主人のこだわりで、冬もぽかぽか温かく過ごせる空間になりました。
「うちで建てる必要はないから」ということでしたが、薄井工務店を含めた数カ所の工務店に設計図を作ってもらったところ、結局「社長さんの設計に勝るところはありませんでした」と、ご主人。限りある土地にぎりぎり建つ坪数の家、駐車場2台分に庭も欲しい――そんな要望をほとんど予算内でクリアしてくれた上に、強く「住んでみたい！」と思わせてくれる家でした。
ご主人は続けて「薄井さんは社長さんはじめ、みなさんが親しみやすく、しつこい営業もない。こちらのアイデアも低予算ですぐに受け入れてくれる。なにより、みなさんの人柄に惹かれました」と笑顔で語ってくれました。
ご主人のこだわりは「とにかく温かい家！」ということでした。薄井工務店の家は標準で断熱素材を使用しているため、冬でもとても温かいのだとか。さらに北海道でもOKという寒冷地仕様の玄関ドアをプラスしました。
奥様の第一のこだわりは和室です。和服を着ることが趣味という奥様は、いずれ着付けのお仕事をご自宅で始めることが夢だとか。その夢を語ると、社長がすぐに和室を提案してくれたそうです。
和室には、北海道のご両親から贈られた兜飾りがピッタリおさまる床の間と、奥様の夢だった丸窓がつけられ、はめ込み型の障子やスマートな収納など工夫がたっぷりちりばめられています。
奥様のもうひとつのこだわりは、キッチンです。お料理が趣味という奥様は、集中して調理したいタイプ。そのため普通はリビングに向けて設置するペニンシュラキッチンを、庭に向けて設置しました。さらに奥様の身長に合わせた収納もたっぷり造作されています。オープンな雰囲気ながら、キッチンに立つと「個室気分が味わえるんです」と奥様も満足そうです。さらにご主人もお料理が好きで、まだ幼稚園児のお子さんも練習をスタートしたそうです。「家族で料理」という夢もかないました。
勝手口から出るとクリアな屋根のついた納屋になっており、自転車置き場のほかに洗濯物干し場としても大活躍しています。バスルームからまっすぐ納屋へ来られるので、洗濯時の動線もスムーズです。勝手口の外はすぐ駐車場なので、車のハッチから荷物を持って家に入ると、パントリーを通ってキッチンへすぐに行ける動線になっています。
さらにシックな色合いのお部屋でも暗く感じない不思議な空間を作り出していたのは、廊下にある大胆なガラスの明り取り窓でした。階段にある窓の光を、柔らかくリビングへと届けてくれる工夫が活かされています。
薄井工務店では、30枚にもおよぶアンケートを渡され、とことんこだわりを訊かれたとのこと。だからこそ「そういえばコの字型の家に住みたかったんだ」という希望などがしっかり引き出されたそうです。
子ども部屋は荷物がどんどん増えることを考え、大容量のクローゼットが設置されています。成長を考えた高い位置のポールと、可動式の棚をたっぷり設け、お子さんの成長に合わせた造作収納です。
「薄井工務店さんは『つけられません』『ダメです』ということがないので、どんどん勉強して意見を言うことがオススメですね」とご主人が教えてくれました。臨機応変に対応し、長年の経験から得た知識で施工主の希望をブラッシュアップしてくれるそうです。打ち合わせで学ぶことや活きることも多く、「マイナスになることがない」と語ってくれました。
1階はすべて回遊式になっているので、元気盛りのお子さんが自由に駆け回れます。
いずれ北海道のご両親と住む日がきても、不自由をかけない1階の和室で快適に過ごしてもらえます。その後、夫婦ふたりの生活に戻ったときは、年齢を考えて1階ですべてが完結する――そんな「未来を見据えた」つくりになりました。
家族とともに成長を続けるお宅の今後が楽しみですね。
玄関ドアを開けると、ダークカラーの重厚な壁が出迎えてくれます。お部屋の壁もシックなカラー。センスの良い奥様の要望で、落ち着いた雰囲気のリビングになっています。
薄井工務店との出会いは、6年も前の見学会でした。その時に「この地域に土地を探している」という話を社長にしたところ、その3年後に「良い土地が見つかりましたよ」と連絡があったそうです。